土地の評価で相続税額が変わる?土地の減価要因とは…

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

国税庁発表によると、平成27年の相続税の申告書のうち、財産額に占める土地の割合は38%とのことです。

やはり地価がさがっているのか、アベノミクスの影響なのか、年々この割合は下がり続けています。

ただ、そうはいっても日本の資産家は地主さんが中心でもあり、相続税の申告をしている人は自宅+預貯金というケースも多いと思います。

土地の評価は担当する税理士によって差が出ることも?

この土地の評価は、担当する税理士によって判断が異なることもあり、払い過ぎになっているケースあることが指摘されています。

こういうケースでは土地の評価に差がでます。

それでは、どういうケースで土地の評価に差が出るのでしょうか?

次のような土地については通常の土地よりも評価が下がる可能性があります。

相続税の申告に慣れた税理士であれば、現地確認はもちろん行い、役所調査や図面確認などを駆使して、これらの減価要因を見抜き、土地の評価に織り込んでいくことになります。

逆に不慣れな税理士、財産評価基本通達の内容を勉強していない税理士、不動産法規を理解していない税理士、現地確認や役所調査を端折る税理士はこういったことを見過ごす可能性があるのです。

  • 500平米(三大都市圏以外は1000平米)以上の広い駐車場などの土地
  • 市街地にある田や畑などの農地、山林
  • 形のよくない土地、いびつな土地
  • 敷地の中に複数の建物が建っている
  • 道路に接していない、または私道にしか接していない土地
  • 敷地の一部が道路になっている
  • 敷地の上に高圧線が走っている、敷地の下を地下鉄などが走っている
  • 道路に近い部分と奥のほうで容積率が異なる
  • 土地に傾斜があったり、一部に崖や擁壁がある
  • 役所が都市計画道路の予定地に指定している部分がある
  • 道路との敷地との高低差が大きい
  • 建物の建築に制限がある土地
  • 前面道路が狭く、セットバックが必要となる土地
  • 敷地の中に国有地や昔のあぜ道などのいわゆる青地や赤道が含まれる
  • 路線価の付いていない道路にしか面していない
  • 市街化調整区域にある駐車所や資材置き場など
  • 騒音が大きい土地やお墓に隣接した土地など
  • 土地汚染の可能性がある土地

評価を間違えた場合には?

こういった土地の減価要因があったとしても見過ごしてしまうと、通常の土地の評価額で申告をしてしまいます。

もちろん高く評価をして申告をしたとしても、税務署は高すぎるとは教えてくれません。

もしかして評価が高すぎるかも…という場合には相続税の申告を担当した税理士に確認しましょう。

評価の見直しが可能であれば更正の請求をして還付をしてもらうことができます。

更正の請求の期限は、法定申告期限から5年以内(後発的理由などにより更正の請求を行う場合には、それらの事実が生じた日の翌日から2か月又は4か月以内) となります。