相続税の配偶者の軽減、使いすぎに注意?二次相続とのバランス、老後の生活費は…

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相続対策では遺産分割が一番大事

相続対策の基本の柱は、第1に円満な分割、第2に納税資金の確保、第3に節税対策といわれてます。

納税資金の確保というのも結局は国、税務署に対してどのように遺産をわけるかということですから、やはり相続対策で重要なのは遺産分割ということになります。

争いになると不幸な相続になりますから、関係者が全員納得するのが大切なこともありますが、さらにこれは節税にもつながることです。

この遺産分割をすることで適用をうけることができる特例として配偶者の税額軽減があります。

配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減、相続税の配偶者控除ともいいますが、法定相続割合か1.6億円以内なら全部奥様がもらうと相続税がゼロになる制度です。

超える場合には超える部分についてのみ相続税がかかる仕組みになります。

ただし二次相続まで考えると…

ただ、二次相続まで考えると不利になることもあります。

相続税の計算は法定相続人の数が計算上大きな意味をもつため、夫→妻と順番で亡くなると二次相続では相続人が一人減ることになります。

その結果、相続人が一人減って基礎控除が下がり、税額計算で重要になる個別按分の分母が減りますから、同じ財産額であれば二次相続のほうが相続税は増えることになりがちです。

そのため一次相続で有利だからといって奥様のほうに財産を寄せすぎると、一次二次のトータルでは逆に節税にならないということもあります。

どのような組み合わせが有利かは、専用のソフトを使って簡単にシミュレーションができますので、当社では基本的なケースではその場で有利な分け方をお伝えできます。

ただ、ここに実は落とし穴があったりもします。

残された奥様の老後の生活費とか自宅をどうする?

個人的には残される奥様の老後の生活や自宅をどうするかなども考えて慎重に検討する必要があるのではないかと思っています。

人生100年時代を迎えつつあります。女性は男性よりも長く生きます。

夫を亡くしてからの人生が10年、20年…という方もいます。

さて、老後の資金いくらかかるでしょうか?

夫から引き継いだ自宅もバリアフリー化などのリフォームが必要になるかもしれません。

老人ホームに入る資金も必要になるかもしれません。

つまり、節税だけを考えるとこういった資金が奥様ではなく、子供たちの名義になってしまうという落とし穴です。

とりあえず配偶者が多めにもらうというのは?

ご主人が亡くなった日現在では確かに二次相続を考えるとある程度、子供たちの名義にしたほうが有利になるかもしれません。

ただ、奥様がもらう財産はその後の10年、20年の間で少しずつ減らせばいい話です。

とりあえず奥様が多めに相続をして、毎年少しずつ生前贈与で子供たちに贈与するとか、例えばお盆や正月に家族が集まったときに孫の教育費の援助の話をするなどの方法はどうでしょうか?

また、二次相続にむけて生命保険の非課税枠分の保険に入るという方法もあります。

ご主人は終身保険で保険に入っていても、奥様は保険にはいっていないいうケースもあります。

自分名義で一時払い終身保険に入れば非課税枠も使え、万一お金が必要になったときは解約して手元に戻すこともできます。

節税よりも生き金…それが大事ですね