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相続税の基本

相続税の納税義務者と相続税の対象財産

納税義務者

  • 税金を納める義務がある人を納税義務者といいます。
  • 相続税の納税義務者は、死亡した人(被相続人)から相続や遺贈(死因贈与契約による贈与も含む) によって財産を取得した者です。
  • 納税義務者には、日本国内に住所を有するかどうか、国籍のなどにより制限納税義務者と無制限納税義務者に区分されます
  • 相続税は、この納税義務者の種別によって課税される範囲が異なります。

相続税の申告と納税

  • 相続税は、相続や遺贈によって取得した財産及び相続時精算課税の適用を受けた財産の価額の合計額(債務などの金額を控除し、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を加算します。)が基礎控除額を超える場合に、その超える部分(課税遺産総額)に対して、課税されます。
  • 申告書を被相続人(亡くなった人)の住所地を所轄する税務署に相続開始の日(亡くなった日)の翌日から10ヶ月以内に提出し、納付します。
  • 申告書は相続人がそれぞれ税務署に提出することもできますが、通常は連名で1つの申告書を提出することになります。
  • 納付方法は現金一括納付のほかに、延納や物納も選択することができます。

期限後申告と加算税

  • 上記のように、申告期限までに申告書を提出するのが原則ですが、期限までに申告ができなかった場合でも税務署長の決定の通知がくるまでであれば、申告書を提出することができます。
  • この申告は期限後に申告するという意味で「期限後申告」といわれます。
  • この場合には延滞税の他に、原則的には無申告加算税がかかりますが、正当な理由がある場合には無申告加算税については課されません。

【相続手続きの流れ】

【税理士の仕事】

◇相続開始

 
法定相続人の確定
・戸籍の確認
・遺言書の確認
・財産債務のリストアップ
相続人の確認、資料収集
・戸籍謄本に基づいて相続人の確認を行います。
・不動産登記簿や測量図、残高証明書などにより財産の確認、債務の洗い出しを行います。

◇3ヶ月以内

 
相続放棄、限定承認
・相続するかしないかの判断については相続開始を知った日から3ヶ月以内に行い、相続放棄や限定承認を希望する場合には家庭裁判所に申述を行います。
財産目録の仮作成
・ここまでに判明した財産、債務をもとに財産目録の仮作成を行います。
・ご希望の場合には、家庭裁判所への申述のお手伝いを行います。

◇4ヶ月以内

 
所得税準確定申告
・通常の確定申告は翌年の3月15日までですが、死亡の場合には亡くなる月までの所得税の申告を亡くなってから4ヶ月以内に行います。
準確定申告書の作成、申告
・申告書を作成し、申告します。
遺産分割
・相続税の特例は、遺産の分割を済ませていないと適用がないものが多いため、申告までに分割協議が整っていることが望ましいといえます。
評価、分割に間する検討
・申告までの期間で節税を考慮した評価や分割に関する検討を行います。
・分割に際して財産目録の確認、遺産分割協議書の作成などを行います。

◇10ヶ月以内

 
相続税の申告、納付
 ・相続税の申告は相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に亡くなった方の住所地の所轄税務署に提出することになります。
・現金納付する場合には申告期限までに納付が必要ですが、延納や物納する場合でもこの期限までに申請をする必要があります。
相続税の申告書の作成、提出
・申告書の作成と提出を行います。
・納税にあたっては納付方法の検討、延納や物納の申請書の作成などを行います。
・相続税の申告期限から3年以内に相続財産を譲渡した場合には、所得税の計算で特例を使えるケースもあります。
・申告後の資産運用や資金繰りも念頭に入れる必要があります。

◇相続税申告後

 
名義変更
・相続税の申告と平行して、名義変更の手続きを進めることになります。
 
相続税の税務調査
・相続税の税務調査は一般的には申告後6ヶ月〜2年以内に行われるといわれています。
相続税の税務調査立会
・相続税の税務調査は一般的に、税理士立会のもとで行われます。
二次相続対策等
・次回の相続に向けたシミュレーションを行い、対策を検討します。
 

相続税がかかる財産

  • 相続税は原則として、死亡した人の財産を相続や遺贈(死因贈与を含みます。)によって取得した場合に、その取得したすべての財産にかかります。
  • この場合の財産は金銭に見積もることができる経済的価値のあるすべてのものをいい、、例えば次のようなものがあります。
    ・現金、預貯金
    ・土地(田、畑、宅地、山林など)
    ・建物(家屋、構築物など)
    ・有価証券(株式、国債、社債など)
    ・事業用財産(機械、備品、商品、材料、売掛金など)
    ・家庭用財産(家具、美術品、宝石、電話加入権など)
    ・その他(貸付金、特許権、著作権など)
  • 遺産の種類としては被相続人の固有の財産と、固有の財産ではないが相続税の課税の対象となるみなし相続財産に大別されます。
  • また、プラスの財産だけではなく、相続税のかからない非課税財産やマイナスの財産である債務もあります。

みなし相続財産、名義財産

  • 生命保険金等の非課税死亡によって取得した生命保険金や損害保険金で、その保険料の全部又は一部を被相続人が負担していたものは、相続税の課税対象となります。これをみなし相続財産と呼ばれたりします。
  • また、本来は相続財産ではないものの、家族名義にしていた財産や生前に贈与した財産の一部も相続税の対象となります。
  • 例えば、このようなものにまで相続税はかかります。
    ・亡くなった人が負担していた家族名義の生命保険の契約
    ・死亡に伴って勤務先からもらう死亡退職金
    ・亡くなった人が負担していた死亡保険金など
    ・死亡前3年以内に贈与された財産
    ・相続時精算課税の適用を受けて贈与された財産
    ・生前一括贈与を受けたが、贈与税の納税猶予の特例を受けた農地等
    ・家族名義で積み立てていた預貯金で実質的に亡くなった人に係るもの